我が家の子供たちが通っている学校では、毎朝地域内の全ての信号に、必ず旗を持った保護者がつくことになっている。私が住んでいる地域は人数が少ないため、週に一度その当番が回ってくるのだが、たかだが5分ほどの業務の後に、同じ当番の人との1時間ほど井戸端会議が待っている。どんなに暑かろうがどんなに寒かろうが、話は尽きることがないので、それぞれの夫たちには呆れられているようだが、嫌々当番をやるよりもずっと有意義だと私は思っている。

そんな旗振り当番の井戸端会議の最中、我が家の窓ガラスがガタついてきているので、新しい物と交換したいのだけど、どこかいいガラス屋さん知らない？という話になった。すると意外なことに、その当番の一人の義父が地域内でガラス屋さんをしているということだった。ガラス屋さんの名前を聞くと、車でよくみかけるガラス屋さんだったのでなおのこと驚いてしまった。

世間は狭いというのを実感しつつ、もし窓ガラスを交換したらいくらくらいかかるのかと尋ねてみた。すると、その人の紹介があれば、人件費抜きの材料費のみで交換してくれるそうだ。私は感激して、早速そのガラス屋さんに窓の交換をお願いしたのだった。

その日帰ってきた夫にそのことを報告すると、夫は「へぇ！」と感心した。こうして私は主婦の井戸端会議が無駄ではないということをドヤ顔で証明したのだった。何はともあれ、我が家は地元で一番安く窓のガラスを交換してくれる業者を見つけることができた。地域の人と仲良くなることは、こんなメリットもあるのだな、と嬉しい発見ができた出来事だった。